普段は自作カレーをこよなく愛していますが、時間がないときやどうしても手軽に済ませたいときには、レトルトカレーのお世話になっています。
スーパーやコンビニの棚には数多くのレトルトカレーが並び、選ぶのも一苦労。そんな中で、これまで食べてきた中で「うーん、これはちょっと…」と感じた商品たちをランキング形式でご紹介します。あくまで個人の感想であることをご了承ください。
皆さんの参考になれば幸いです。
レトルトカレーの基本知識
まずはレトルトカレーについての基本知識から。レトルトカレーとは、調理済みのカレーを気密性・遮光性の高いアルミパウチなどの容器に入れ、高温・高圧で加熱加圧殺菌した食品のことです。この加熱加圧殺菌こそがレトルト食品の最大の特徴で、これにより長期保存が可能になっています。
レトルトカレーの種類
レトルトカレーは大きく分けて以下の4種類に分類できます:
ジャパニーズカレー(日本風カレー): 家庭でよく食べられる日本の定番カレー。子どもにも親しみやすい味わいで、野菜や肉が入っているものが多いです。
欧風カレー: 小麦粉と油脂でルウを作るタイプで、まろやかな味わいが特徴です。日本のカレーのベースとなったスタイルです。
インド風カレー: カレー発祥の地であるインドのカレー。スパイシーで香り高く、地域によって多様なバリエーションがあります。
エスニック系カレー: タイのグリーンカレーやレッドカレーなど、アジア各国のカレーです。ココナッツミルクを使ったものが多く、独特の風味があります。
なぜレトルトカレーが「まずい」と感じることがあるのか
レトルトカレーが時として「まずい」と感じられる原因はいくつかあります:
レトルト臭: 加熱殺菌時に発生する独特の香りで、「蒸れたような臭い」として感じられることがあります。
具材の食感: 高温・高圧処理により、野菜や肉の食感が変化し、ベチョベチョした食感になることも。
味のバランス: 長期保存に耐えるよう調整された味付けが、時として家庭の味と異なると感じることがあります。
油分の分離: 温め方が不十分だと油分が分離して風味が落ちることがあります。
レトルトカレー「まずい」ランキングTOP5
それでは、私の個人的な「まずい」と感じたレトルトカレーのランキングを紹介します。
第5位:「とにかく辛いだけのカレー」
商品名: 激辛!スパイシーキーマカレー(某メーカー)
「辛さ」を全面に押し出したこの商品、確かに辛いのですが…それだけ。スパイスの香りや具材の旨みが全く感じられず、ただただ舌が痛くなるだけという残念な仕上がり。辛いものが好きな人でも、カレーとしての美味しさを感じられないと、後味の悪さだけが残ります。
辛いカレーを楽しむなら、辛さだけではなく、スパイスの風味や具材の味わいとのバランスが大切だと痛感させられた一品でした。
第4位:「具材感ゼロのドロドロカレー」
商品名: エコノミーカレー 中辛(某プライベートブランド)
価格の安さに惹かれて購入したこのカレー。開けてみると、とにかく均一な茶色いドロドロ液体が出てきました。見た目はまだ良いとして、問題は具材がほとんど見当たらないこと。あるのは極小の肉片と思われる粒だけ。
口に入れると、粉っぽい風味が広がり、何を食べているのかわからない不思議な感覚。カレールウを薄めただけのような味わいで、満足感がまったくありませんでした。値段相応とは言え、もう少し具材感が欲しかったです。
第3位:「レトルト臭が強すぎるカレー」
商品名: カリー屋カレー(ハウス食品)
レトルトカレー市場でロングセラーを誇るこの商品ですが、個人的には「レトルト臭」が強すぎて楽しめませんでした。パッケージには「29種類のスパイス使用」と書かれていますが、実際に口に入れるとレトルト特有の蒸れたような香りが先に立ち、スパイスの風味を感じる前に食欲が減退してしまいます。
具材も少なく、ルウもあっさりしすぎていて物足りない印象。価格帯を考えれば致し方ない部分もありますが、同価格帯にもっと美味しいカレーはあると思います。
第2位:「甘すぎる子供向けカレー」
商品名: キャラクターコラボカレー 甘口(某菓子メーカー)
子ども向けのアニメキャラクターとコラボしたこのカレー、見た目は可愛らしいのですが、味の方は甘さが突出しすぎてカレーとは思えないほど。砂糖をたっぷり入れたような甘さで、スパイスの風味はほとんど感じられません。
子ども向けということで甘口なのは理解できますが、これは「甘口カレー」を超えて「カレー風味のデザート」とでも言うべき味わい。子どもはもしかしたら喜ぶかもしれませんが、大人が食べるには厳しい一品でした。
第1位:「油分離した冷凍カレー風」
商品名: 業務用ビーフカレー 大辛(某業務用食品メーカー)
業務用スーパーで大容量・低価格に惹かれて購入したこの商品が、私の中での不味いレトルトカレー最下位です。開封して出てきたのは、表面に油が浮いた奇妙な液体。温めても油分がなかなか混ざらず、最初の一口で口の中が油でコーティングされるような不快感がありました。
スパイスの風味も乏しく、ただただ唐辛子の辛さだけが際立つ味わい。具材もほとんど存在感がなく、肉らしき小さな塊が数個浮いているだけでした。大量購入してしまったものの、残りは処分する羽目になった唯一のレトルトカレーです。
まずいレトルトカレーを美味しく食べるアレンジ術
とはいえ、せっかく買ったレトルトカレーを無駄にするのはもったいない!ここでは、「まずい」と感じたレトルトカレーを少しでも美味しく食べるアレンジ方法をご紹介します。
1. 香辛料を足す
レトルトカレーに風味が足りないと感じたら、自宅にある香辛料を加えるだけでグンと美味しくなります。おすすめは以下の3つ:
ガラムマサラ: インド風スパイスミックスで、コクと香りをプラス
クミン(パウダー): 独特の香ばしさが加わり、本格的な味わいに
ブラックペッパー: 最もシンプルだけど効果的な香りのアクセント
これらを少量(小さじ1/4程度)加えるだけで、香りが格段に向上します。
2. 新鮮な具材をプラス
具材感に乏しいレトルトカレーには、自分で具材を追加しましょう。電子レンジで加熱した以下の食材を足すだけで満足度がアップします:
茹でたジャガイモやニンジン: 電子レンジで3分程度加熱したものを加える
ゆで卵: 半熟〜固ゆでのものを加えると、コクが増す
ツナ缶: 油を切って加えるだけで、肉感とうま味がプラスされる
冷蔵庫の残り野菜: 小さく切って電子レンジで加熱したものを加える
3. 調味料でアレンジ
手軽に味を調整できる調味料を使ったアレンジも効果的です:
バター: 大さじ1程度加えるとコクが増してまろやかに
はちみつ: 小さじ1加えると、まろやかさと風味が向上
ウスターソース: 小さじ1〜2加えると、深みと酸味がプラス
トマトケチャップ: 大さじ1加えると、子供も食べやすいマイルドな味わいに
4. 食べ方を変える
カレーライスだけではなく、別の食べ方にするのも一つの手です:
カレーうどん: 温めたレトルトカレーに、めんつゆと水を加えて薄め、茹でたうどんにかける
ドリア風: ご飯にカレーをかけ、チーズをトッピングしてオーブンで焼く
カレーパン: 食パンの耳を落とし、中心をくり抜いて、カレーを入れて揚げる
カレースープ: カレーに水やスープを加えて薄め、具材を足してスープとして楽しむ
失敗しないレトルトカレーの選び方
最後に、今後レトルトカレーを選ぶ際の参考になるポイントをいくつかご紹介します。
1. パッケージのチェックポイント
レトルトカレーを選ぶとき、パッケージから判断できる重要なポイントがいくつかあります:
原材料表示: 材料の順番は含有量の多い順。肉や野菜が上位にあるものが具材感が期待できます。
製品写真: 具材がしっかり写っている商品は、実際に具材が入っている可能性が高いです。
価格帯: あまりに安すぎるものは具材や風味が物足りないことが多いです。
2. メーカー・シリーズで選ぶ
長年愛されているシリーズや、評判の良いメーカーのカレーを選ぶのも一つの方法です:
ロングセラー商品: 長く売れ続けている商品は、それだけ多くの人に支持されている証拠。
専門店監修: カレー専門店や有名シェフが監修した商品は、本格的な味わいが期待できます。
メーカーの特色: 各メーカーによって得意とするカレーのタイプがあります。自分の好みに合うメーカーを見つけましょう。
3. 温め方にこだわる
レトルトカレーは温め方で味が変わることも。公式の調理法に加えて、以下のポイントを意識すると美味しさアップ:
湯せん: 電子レンジより湯せんの方が均一に温まり、風味が立ちます。
振る: 温めた後にパウチを上下に振ると、油分が均一に混ざって味がまろやかになります。
余熱時間: 温めた後、1〜2分置いてから開封すると風味が安定します。
まとめ
レトルトカレーの世界は実に奥深く、当たりはずれも様々です。今回ご紹介した「まずい」と感じた商品も、別の人には美味しく感じるかもしれません。食の好みは本当に人それぞれです。
また、レトルトカレーは「手軽さ」という大きなメリットを持っています。忙しい日常の中で、手間をかけずに一食を済ませられるという価値は非常に大きいものです。
大切なのは、「自分が美味しいと感じるレトルトカレー」を見つけること。そして、もし外れを引いてしまっても、ちょっとしたアレンジで美味しく変身させる知恵を持っておくことではないでしょうか。