世界最大級の宿泊予約サイトであるBooking.com(ブッキングドットコム)。国内外の多くの旅行者に利用されていますが、一方で「やばい」「ひどい」といった評判も少なくありません。
本記事では、Booking.comの問題点や注意すべきポイント、そして安全に利用するための対策について詳しく解説します。
なぜBooking.comは「やばい」「ひどい」と言われるのか
フィッシング詐欺の標的になりやすい
Booking.comは世界で最も訪問者数の多い旅行・観光ウェブサイトであり、サイバー犯罪者の格好の標的となっています。実際に同社は、過去18ヶ月で旅行関連の詐欺が「500〜900%増加」したと報告しており、この増加は主にサイバー犯罪者がChatGPTなどのAIツールを悪用していることが原因だと指摘しています。
フィッシング詐欺では、Booking.comを装った偽メールが送られてきて、クレジットカード情報などの入力を求められることがあります。これに応じると個人情報が盗まれる危険性があります。
偽物の宿泊施設が掲載されることがある
2023年に日本の千葉県で起きた事例では、19歳の男性がBooking.comで予約したホテルが実際には存在せず、到着してみると廃屋だったというケースが報告されました。サイト上では新しくオープンしたホテルとして、BBQ設備やテラス、露天風呂などの魅力的な施設が宣伝されていましたが、全くの偽物でした。
予約や支払いに関するトラブル
Booking.comでは近年、ホテル側への未払い問題が取り上げられ、不安が広がっています。ネット上では「ブッキングドットコムはやばい」「安いからひどいのではないか」といった噂も見られます。
特にキャンセルに関するトラブルが多く報告されており、キャンセル手続きをしたにもかかわらず返金が遅れる、または返金されないケースが目立ちます。予約プランによってキャンセルポリシーが異なるため、利用前に条件を確認することが重要です。
ホテルとの連絡がとりにくい場合がある
ユーザーの中には、家庭の事情で日程変更を余儀なくされた際に、ホテルからBooking.comを通じて変更を申請するよう言われたものの、Booking.comに連絡がつかなかったというケースもあります。問い合わせメールには自動返信のみが返ってくる、電話はつながらないといった状況に陥ることがあります。
レビューの表示方法に問題がある
Booking.comのレビュー表示には問題があり、デフォルトでは「最も関連性の高い」レビューが表示されます。
しかし、これが必ずしも最新のレビューではなく、古い良いレビューが優先表示されることで、最近のネガティブなレビューが見えにくくなっています。
Booking.comで起こりやすいトラブルの例
1. 架空の宿泊施設による詐欺
日本でも報告されているように、Booking.comで予約した宿泊施設が実際には存在せず、到着してみると廃屋だった、あるいは全く別の場所だったというケースがあります。偽物の宿泊施設は魅力的な写真や好条件を提示して予約を誘い、支払いを済ませた後に連絡が取れなくなるパターンが多いです。
2. フィッシングメールによる個人情報の窃取
日本国内でも100を超えるホテルがBooking.comを装ったフィッシング詐欺の被害に遭っています。一部のホテルは、顧客のクレジットカード情報が盗まれて金銭的損失が発生したと報告しています。
フィッシング詐欺では、Booking.comアカウントに不審なアクティビティがあったと警告するメールが送られてきます。これらのメールはユーザーにリンクをクリックするよう促し、偽サイトに誘導して個人情報の入力を求めます。
3. 予約キャンセル時の返金問題
トラストパイロットに投稿されたレビューによると、Booking.comを通じて予約をキャンセルした際に、返金が約束されたにもかかわらず支払われなかったケースや、支払い方法に関する問題が発生したケースがあります。
4. 宿泊施設とのコミュニケーション問題
Booking.comのプラットフォームを通じてホテルと連絡を取ろうとしても、適時かつ効果的なサポートを得ることが難しいという声があります。特に問題が発生した際に、個別の懸念事項が対応されずに放置されることがあります。
Booking.comを安全に利用するための注意点
1. 宿泊施設の評判を徹底的に調査する
点数の良いホテルを選ぶことでトラブルが起こりにくくなります。万が一の時でも丁寧に対応してもらえる可能性が高くなるでしょう。口コミの内容にもしっかり目を通し、直近の投稿を確認することが大切です。
2. 複数のサイトで情報をクロスチェックする
未知のホテルを予約する前に、TripAdvisorなど他のサイトでもレビューをクロスチェックしましょう。また、掲載情報が正当なものかを確認し、連絡先情報がないなどの怪しい点がないか確認することが重要です。
3. 支払い方法に注意する
常に公式のBooking.comプラットフォームを通じて支払いを行い、宿泊施設に直接送金することは避けましょう。不審なメールやメッセージに含まれるリンクはクリックせず、支払い情報は公式サイトにログインして確認するのが安全です。
4. キャンセルポリシーを事前に確認する
予約を確定する前に、キャンセル条件や支払い条件、人数などもしっかり確認しておきましょう。予約プランによってキャンセルポリシーが異なるため、条件を理解しておくことでトラブルを避けられます。
5. 詳細情報を確認する
予約の詳細情報をよく確認しましょう。特に航空券などの予約では「旅程は複数の航空券と予約に分割されます」といった重要な注意書きが含まれていることがあります。このような場合、往復便の片方だけが欠航になってもBooking.comは責任を負わない可能性があります。
安全対策のまとめ
- 公式サイト・アプリを利用する: 常に公式のBooking.comウェブサイトやアプリを使用し、不審なリンクからアクセスしないようにしましょう。
- 二段階認証を有効にする: アカウントのセキュリティを強化するために、可能であれば二段階認証を設定しましょう。
- クレジットカード情報を定期的に確認する: 不審な請求がないか、定期的にクレジットカードの明細を確認しましょう。
- 最新のレビューを確認する: デフォルト表示ではなく、「最新」のレビューを確認して、最近の宿泊者の体験を把握しましょう。
- 価格が安すぎる宿泊施設に注意する: 周辺の同等施設と比較して著しく価格が安い場合は警戒しましょう。
まとめ
Booking.comには確かに様々な問題点や懸念事項がありますが、世界中の宿泊施設を豊富に取り扱い、多言語対応、便利な検索機能など多くのメリットもあります。適切な注意を払い、上記の対策を実践することで、より安全にサービスを利用することができるでしょう。
トラブルが全くないサービスは存在しませんが、事前に注意点を知り、適切に対応することで、快適な旅行体験につなげることができます。Booking.comを利用する際は、本記事で紹介した注意点を参考に、安全かつ賢く活用してください。