ワット・ポー完全ガイド【バンコク最人気寺院の楽しみ方と注意点】

新着

タイ・バンコクを訪れる旅行者にとって、ワット・ポーは外せないスポットです。タイ最古の寺院のひとつであり、圧倒的なスケールの涅槃仏や、タイ伝統医療・マッサージの歴史を感じることができるこの寺院は、国内外の多くの観光客が訪れます。本記事では、ワット・ポーの歴史や見どころ、子連れでも安心して楽しむためのポイント、そして現地での注意点について、徹底的に解説していきます。

ワット・ポーとは

ワット・ポーは、1788年にラーマ1世の時代に僧侶が仏法を学ぶために建立された歴史ある寺院です。後にラーマ3世の治世では、タイ伝統医学やマッサージの知識を広めるための学術情報が寺院内に刻まれ、多くの人々がここで伝統医療の学びを深めました。寺院の敷地内には、今なお多くの観光客が訪れる施設や体験プログラムが点在しており、タイ文化と歴史、健康へのアプローチを感じることができる貴重な場所となっています。

ワット・ポーの見どころ

1. 巨大な涅槃仏(リクライニング・ブッダ)

ワット・ポーの最大の魅力は、何と言っても全長46メートル、高さ15メートルにも及ぶ巨大な涅槃仏です。金箔で覆われたこの仏像は、釈迦が悟りの境地に達し、入滅する瞬間を表現しているとされ、その圧倒的な存在感は訪れる者すべてを魅了します。仏像の横たわる姿は、穏やかでありながら荘厳な空気を漂わせ、特に子どもから大人まで幅広い世代にとって強烈な印象を与えるでしょう。また、仏足の裏面には108の彫刻が施され、仏教の教えにおける煩悩の数を象徴しているため、よく観察してみると細かいディテールにも感動するはずです。

2. 煩悩を捨てるタンブン体験

涅槃仏の裏側では、108個用意された鉢にコインを入れる「タンブン体験」ができます。これは、煩悩の数である108を象徴しており、参加者は一つひとつの鉢にコインを入れながら、心の中で悪い気持ちや煩悩を捨てる祈りを込めます。たとえ子どもであっても、遊び感覚で体験できるため、タイ仏教の精神文化に触れる貴重な機会となります。現地では、手軽に体験できるようにコインが20バーツで販売されており、家族で楽しく参加できる点も魅力です。

3. 曜日ごとの仏像へのお参り

タイでは、自分が生まれた曜日ごとに守護仏を祀る風習があります。ワット・ポーの敷地内には、この伝統に則った曜日ごとの仏像が並んでいます。まずは自分の誕生日が何曜日にあたるのかを確認し、その仏像にお供え物(花、線香、ロウソク、金箔など)を手に取り、丁寧にお参りをすることで、タイ文化の奥深さに触れることができます。お供えセットは20バーツ程度で手に入り、観光と共にタイの風習を体験する絶好のチャンスとなります。

4. 四大仏塔(チェディ)

寺院内には、ラーマ1世から4世の遺骨が納められた四つの仏塔、いわゆる四大チェディがそびえ立っています。これらの仏塔は内部には入ることができませんが、外観の美しさと歴代国王との関係性から、歴史ファンにとっては見逃せない見どころとなっています。威厳ある存在感を放つチェディは、寺院全体の荘厳なムードを高め、訪れる者にタイ王朝の歴史を感じさせてくれます。

5. 本殿と回廊

ワット・ポーの中心部には本殿があり、その周囲を囲む回廊には多数の仏像が並んでいます。回廊をゆっくりと歩くことで、神聖な雰囲気を肌で感じることができ、タイの伝統的な建築美や壁画の芸術性にも目を奪われるでしょう。本殿自体はあまり混雑していないため、静かに瞑想したり、心静かに歴史に思いを馳せる時間を過ごすことができます。

6. タイ古式マッサージ体験

ワット・ポーはタイ古式マッサージの総本山としても知られており、境内に併設されたマッサージスクールでは本場のタイマッサージを気軽に体験できます。フットマッサージや全身マッサージのコースが用意され、例えば30分のフットマッサージは260バーツ、60分の全身マッサージは520バーツ前後で受けられます。マッサージを受けながら、心身ともにリラックスし、寺院の神聖な空気と調和した体験を楽しむことができます。さらに、子連れの場合、マッサージ中に子どもを近くのカフェや展示エリアで過ごす工夫がされている施設もあるため、ファミリーでも安心です。

7. ルーシーダットン体験

毎朝8時から、寺院の一角ではタイ伝統の自己整体法「ルーシーダットン」が行われています。ゆったりとした動作で全身を伸ばしながら呼吸を整え、心身のバランスを取るこの体操は、修行僧や仙人が長時間の修行の疲れを癒すために行ってきたものです。参加は無料で、動きやすい服装であれば誰でも簡単に参加することが可能です。ワット・ポー観光の合間に、この伝統的な健康法を体験することで、より一層タイ文化のルーツに近づくことができるでしょう。

8. タイマッサージ博物館

寺院内には、タイ古式マッサージの歴史や技術を展示した博物館もあり、歩き回りながらタイマッサージに関する知識を深めることができます。この無料の展示スペースでは、マッサージの起源やその世界観に触れることができ、マッサージ体験前後の学びの場としても最適です。博物館内では、実物の道具や資料が並べられ、タイ文化の奥深さが存分に感じられます。

子連れファミリーにおすすめの理由

ワット・ポーは、子ども連れの家族旅行にも非常に適したスポットです。以下に、その理由と具体的なポイントをまとめます。

・短い移動距離で済む

寺院全体の規模が広いものの、主要な見どころは入口近くに密集しており、子どもが長時間歩く負担が少ない設計となっています。小さな子どもやお年寄りでも無理なく移動できるため、家族全員で楽しむことができます。

・階段の少なさ

他の寺院と比べて、ワット・ポーは階段を多用しないため、足が弱いお年寄りや小さなお子さんでも安心して観光できます。アクセスの良さが家族旅行では重要なポイントとなります。

・圧倒的なインパクト

巨大な涅槃仏や美しい装飾は、子どもたちの記憶にしっかりと刻まれます。普段はあまり興味を示さない歴史や文化も、この圧倒的なスケールによって自然と関心が引かれることでしょう。

・近隣のカフェや休憩スポット

寺院の周辺には、涼しいカフェやスイーツの屋台、ココナッツジュースやフルーツを提供する屋台が点在しており、暑さ対策もしっかりと行えます。観光と休憩を組み合わせることで、家族全員が快適に過ごせる環境が整っています。

アクセスと入場情報

ワット・ポーは、バンコク中心部からのアクセスが大変便利です。最寄り駅はMRTのサナームチャイ駅で、駅から徒歩3分程度と、公共交通機関を利用する方にもおすすめです。入場時間は朝8時から夕方18時30分までとなっており、観光の時間帯に余裕を持って訪れることができます。なお、外国人観光客の入場料は300バーツとなっており、購入は入口にあるチケットカウンターで行います。購入手続きはシンプルで、券売り場に掲示される指示に従うだけでスムーズに入場できます。

項目 詳細
最寄り駅 MRTサナームチャイ駅 徒歩約3分
営業時間 08:00 ~ 18:30
入場料 300バーツ(120cm未満の子どもは無料の場合もあり)

訪問時の注意点

ワット・ポーは人気の観光地であるため、いくつか注意すべき点があります。以下に、安心して訪れるためのポイントをまとめました。

1. 「今日は休みだよ」との呼び込みに注意

入口付近では、トゥクトゥクの運転手などが「今日は休みだ」と声をかけ、別のお寺や高額なツアーに誘導しようとする場合があります。実際はワット・ポーは通常営業中ですので、不審な呼び込みには注意し、まずは正式なチケット売り場に向かうことが大切です。

2. 女性は適切な服装を心がける

タイのお寺では、女性は肩や膝を隠す服装が求められます。ノースリーブや短パンは控え、羽織りものやスカーフを持参して、服装に気をつける必要があります。半袖程度であれば問題ありませんが、事前に準備しておくと安心です。

3. 暑さ対策をしっかりと

屋外展示が多いワット・ポーは、直射日光の下を歩くことが多く、熱中症対策が不可欠です。十分な水分補給、帽子や日焼け止めの使用、そして休憩スポットの活用を心がけ、特に家族連れの場合は子どもの体調管理にも気を付けましょう。

4. 脱ぎ履きのしやすい靴を選ぶ

寺院内に入る際は靴を脱ぐルールがあるため、サンダルや簡単に脱ぎ履きができる靴の着用がおすすめです。脱いだ靴は、寺院で用意されている袋に入れて運ぶようにしましょう。

5. 近隣の施設との組み合わせで充実した体験を

観光後の休憩や食事、デザートを楽しむために、寺院近辺にあるカフェやレストランを計画に組み込むと良いでしょう。例えば、涼しい環境でタイマッサージ博物館やワットアルンのビューを楽しむレストランなど、観光とグルメを組み合わせることで、旅全体の満足度が一段と向上します。

まとめ

ワット・ポーは、バンコクを代表する寺院として、その巨大な涅槃仏、美しい建築、タイ伝統医療やマッサージ体験、そして独特な宗教文化を感じることができる貴重なスポットです。子ども連れのファミリーでも安心して楽しめる点、アクセスの良さ、また、伝統的な健康法や博物館など、多岐にわたる体験が可能なため、初めてのタイ旅行からリピーターまで幅広い層におすすめできます。

訪れる際は、現地のルールに従い、適切な服装や暑さ対策、そして不審な呼び込みに注意することで、快適で充実した観光体験ができるでしょう。タイ文化の奥深さと歴史を感じながら、家族全員で心豊かな時間を過ごすための絶好の場所として、ワット・ポーはこれからも変わらず愛され続けるはずです。

ぜひ、次回のタイ旅行やバンコク滞在の際は、ワット・ポーを訪れてみてください。壮大な涅槃仏や興味深い体験プログラム、そして現地ならではの温かな雰囲気が、あなたの旅の思い出に深く刻まれることでしょう。

タイトルとURLをコピーしました